トラネキサム酸は湿疹や蕁麻疹などの症状を改善するために処方される医薬品です。湿疹や蕁麻疹がおこる原因のひとつに「血管性浮腫」の存在があります。なお、トラネキサム酸は血管性浮腫を治療する効果もあります。「浮腫」と「むくみ」はおなじ状態であるため、むくみの治療に効果を発揮することはあっても、副作用としてむくみがでるとは考えにくいといえます。 もし、「トラネキサム酸を服用してむくみがでたらどうしよう?」と考えているなら、心配する必要はないでしょう。むくみやすい体質の人がむくみやすくなる可能性はあるかもしれませんが、確率はとても低いため、めったにないことだといえます。 声がれや声帯炎は? トラネキサム酸には炎症をおさえる働きがあります。とくに効果があるとされているのは咽喉頭炎や扁桃炎などです。そのため、風邪によるのどの痛みや腫れの症状がある場合、処方されるケースは多いです。とはいえ、トラネキサム酸が必ずしも効果があるともいえません。ただ、のどの炎症悪化がすすめば、炎症が声帯にまでおよぶケースも考えられます。そこまで悪化した結果、声がれや声帯炎といった症状がでることもあります。 ここで重要なのは、声がれや声帯炎がトラネキサム酸のせいではないということです。結果として声がれや声帯炎になったとしても、直接の原因はもともとあった症状によるものでしょう。トラネキサム酸の副作用には、声がれという症状は含まれておらず、のどの炎症が悪化した結果だと考えるのが自然です。なお、トラネキサム酸の作用は炎症をおさえることはできても、炎症になった原因まで働きかけることはできません。根本的な治療のためには、医師の診断のもと、抗生物質を服用するなどして適切な治療をうけましょう。 めまいや耳鳴り、腎機能不全、痙攣、しびれは? トラネキサム酸は腎臓で排泄されるという特徴をもった医薬品です。 そういった理由から、腎障害・腎機能不全だったり、人工透析をうけている患者さんなどはトラネキサム酸の服用によって、痙攣やしびれなどの副作用がでる可能性があります。なお、めまいや耳鳴りといった形で副作用がでることもあります。いずれにしても、副作用の症状がみとめられたのであれば、すぐに服用をやめましょう。 腎機能に問題のない人であれば、めまいや耳鳴りといった副作用がおこることはないでしょう。もし、めまいや耳鳴りの症状がでたなら、原因はほかのところにあると考えられます。いずれにせよ、危険な病気の兆候である可能性は否定できないため、早めに医師の診察を受けるべきでしょう。 トラネキサム酸はジェネリックであっても副作用はでる?
: Keio J Med 8: 247-266, 1959. 2) Okamoto S, Okamoto U: Keio J Med 11: 105-115, 1962. 3) 第十六改正日本薬局方解説書,廣川書店,2011. 4) 医薬品インタビューフォーム 2013年11月改訂. 5) Roberts I, et al: Br Med J 345: 5839-5847, 2012. 6) 日本血栓止血学会学術標準化委員会 DIC 部会,科学的根拠に基づいた感染症に伴うDIC治療のエキスパートコンセンサス,血栓止血誌 20(1):77-113, 2009. 引用文献 著者 津田 裕子 (神戸学院大学薬学部) 和中 敬子 (血栓止血研究プロジェクト) 関連用語 急性外傷と抗線溶療法 抗線溶療法の適応
Z. ヤング著) 白揚社(1956) 岡本彰祐 「生理学的生命観」 岩波講座 現代思想VII(pp.
後発品(加算対象) 一般名 製薬会社 薬価・規格 10. 1円 (250mg1錠) 添付文書 基本情報 効能・効果 注意すべき副作用 痙攣 、 過敏症 、 そう痒感 、 発疹 、 食欲不振 、 悪心 、 嘔吐 、 下痢 、 胸やけ 、 眠気 用法・用量 (主なもの) 禁忌・原則禁忌 副作用 主な副作用 過敏症 重大な副作用 注意事項 病気や症状に応じた注意事項 患者の属性に応じた注意事項 年齢や性別に応じた注意事項 相互作用 薬剤との相互作用 薬剤名 影響 トロンビン 血栓形成傾向 ヘモコアグラーゼ バトロキソビン 血栓・塞栓症 凝固因子製剤<トロンビンは併用禁忌> 口腔等・線溶系活性が強い部位では凝固系がより亢進 エプタコグアルファ 処方理由 この薬に関連した記事 (日経メディカル Online内) 効果・効能 (添付文書全文) 用法・用量 (添付文書全文) 副作用 (添付文書全文) 使用上の注意 (添付文書全文) 処方薬事典は医療・医薬関係者向けのコンテンツです。